胃腸炎の手当て
気付けばもう師走。街がイルミネーションで華やかになって来ました。夏頃から色々な感染症が流行っており、そのまま冬に突入となりました。
寒くなってきて、胃腸炎のお子さんが多くなってきました。夜間に嘔吐が始まると心配もより増すと思います。今回は、胃腸炎の際に気をつけることをお話しします。
嘔吐すると、出た分何か飲ませなきゃ!と思うのが親心ですが、一回吐いたら2−3時間は飲食禁止としてください。気持ち悪いのに飲んでしまうとまた吐いてしまいます。どうしてもの時はイオン水で口をゆすぐ程度にしていただければと思います。2−3時間待って飲んでも吐く場合は、早めに受診しましょう。
水分を100ml以上吐かずに飲める、みぞおちの辺りを押しても痛がらない、食欲が出てきて食べたがる、この条件が揃ったら少しずつ固形物を進めていきましょう。その際、酸っぱいものは吐き気をもよおすので避けましょう。具体的には牛乳、乳酸菌系、果物などです。
吐いてしばらくすると38度前後の発熱が出ることがありますが、ほとんどが1日で下がります。小さいお子様はその後、下痢することもあります。1日5回するようであれば、下痢どめの内服をした方が良いと考えます。
全過程2日くらいで治りますが、食べることを急ぐとまた吐くこともあるので、焦らず進めましょう。翌日も嘔吐が続く際には、一度受診してください。
家族が感染しないためのポイントです。吐物は直接手で触らず、なるべくゴム手袋をしましょう。汚れた部位は塩素系消毒薬(キッチンハイター、ミルトン)などを湿らせたティッシュなどで拭き取り、ビニール袋に入れきちんと留めて捨てましょう。汚染された衣類はハイターに漬けてから洗い、直射日光で乾かしましょう。タオルの共有は避けましょう。
冬はイベントが盛り沢山で、ご馳走を食べる機会が多くなると思います。皆でたくさん食べられる冬を過ごせますように!