当院の小児皮膚科について
お子さまのお肌は成人よりも繊細なので、細菌やウイルスが侵入しやすい状態になっています。当院では、こうした点にも十分に配慮し、お子さま一人ひとりの症状を適切に見極め、丁寧な治療を心がけております。また、非常に繊細なお子さまの皮膚が細菌などに感染するリスクを減らすため、必要に応じて肌ケアの方法などもアドバイスしています。肌が赤く腫れている、かゆがっている、カサカサとした乾燥肌になっているなど気になることがあれば、お早めに当院をご受診ください。
小児皮膚科でよくみられる代表的な症状
- おむつの当たるところに赤い発疹ができる
- お尻の皮膚がただれる
- 全身に小さな赤い発疹や水ぶくれができる
- お口の中に発疹ができる
- お肌がジュクジュクしてくる
- 頭皮に白いポツポツができる
- 発疹だけでなく体温も上昇する
- 皮膚がかゆくてたまらない
- お肌を搔きむしった後で発疹が広がった
- 虫に刺された部位が腫れ上がっている
- 特定の食べ物を食べた後で発疹が出てきた など
イボ
一般的にイボと呼んでいるのは、尋常性疣贅という皮膚に発生する小さなできものです。この病気の原因となるヒトパピローマウイルスが皮膚の小さな傷口などから入り込むと、顔面や手のひら、指、足底などの皮膚が少し盛り上がってきます。放置していると次第に大きくなっていき、表面がザラザラとした半球状のイボがつくられます。全ての世代において発症する可能性はありますが、とくに小児期に起こりやすいといわれています。疑わしい症状の際はご相談ください。
水いぼ
水いぼは、伝染性軟属腫ウイルスに感染することで発症する皮膚の病気です。数㎜ほどのサイズの赤い発疹がつくられ、中央部にはくぼみがみられます。皮膚が薄くてバリア機能が未熟な小児期に発症しやすく、わきの下やおしり、肘の内側などによくできます。最初は数個ほどの発疹なのですが、かゆみを伴うため、患部を引っ掻いてしまうお子さまが沢山います。しかし、掻きむしってしまうと、つぶれた水いぼからウイルスがまき散らされてしまい、白っぽい塊が次々と増えていきます。安静にしていれば半年~3年で自然治癒すると言われていますが、水いぼが広がっている状態を放置している間にお肌の状態が悪くなった時は、ご相談ください。
乳児湿疹
乳児湿疹は、1歳未満の時期に発症する湿疹です。いくつかのタイプがありますが、とくに多いのが乳児脂漏性皮膚炎です。乳児期は皮脂分泌が活発になるので、お肌にたまった皮脂などの成分が原因となって顔やおでこに紅斑ができます。こうした発疹の形状は次第に変化していき、最終的にはポロポロ落ちるようになります。通常は、こまめに洗顔・洗髪してお肌を清潔に保つことにより、発疹ができにくくなります。しかし、何度も湿疹ができてしまうようなときは、塗り薬などを使って治療していきます。
おむつかぶれ
おむつかぶれは、文字通りおむつをしている部分がかぶれてしまい、皮膚がただれている状態です。おむつを付けている部位は蒸れやすくなっており、赤ちゃんの便や尿に含まれているアンモニアや酵素によって炎症が起こることがよくあります。そのようなときは、おしり周りを清潔にし、おむつはこまめに替えるようにしてください。おしりを洗浄した後は、水分をタオルなどでしっかり拭きとって速やかに乾燥させます。このような点に気をつけることで、通常は症状が治まっていきます。しかし、悪化してしまうと、皮膚がただれ、血がにじむこともあります。そのようなときは当院をご受診ください。
虫刺され
さまざまな虫に刺されたり、噛みつかれたりすることによって皮膚に炎症などが生じる疾患です。この原因となる虫は、蚊、ノミ、ハチ、シラミ、毛虫、ダニ、クモ、ムカデなど多岐にわたります。
一般的には、数日以内に痛みやかゆみが治まることが多いのですが、なかには症状が治まらないケースもあります。また、ハチに何度も刺された場合は、血圧低下や意識障害など、強いアレルギー反応が起こることもあります。その場合は急いで救急車を呼ぶなど、速やかに医療機関を受診するようにしてください。